さまざまな場面に対応する心電図電極
心電図を計測するには体の所定の位置に心電図電極を貼り、心電計から伸びている電極コードを取り付け測定します。
この心電図電極はシール状になっていて、電極コードを取り付ける金属部のある形状ですが、最近では患者さんに優しい、さまざまな場面での検査に対応しているものが登場しています。
何気ない工夫ですがそれでいて便利で、患者さんの体の状態を正確に観察し、異常や病変を見つける精度が高くて使いやすいものになっています。
電極にはセンサーがついていて、体に密着していないと波形にノイズが生じて正確な心臓の動きを検査できません。
以前はセンサーは電極を取り付ける部位の下に位置していましたが、コードが動くたびに密着が不安定になりノイズが生じていました。
そこでセンサーを電極の中央、取り付け部を端にしたものが登場し、ノイズのない波形が得られる製品が登場しています。
電極はゲル状の物質で皮膚に密着しますが、このゲルがはみ出たり衣服に付着する、動きのある子供さんではすぐにはがれるなどの欠点がありましたが、極薄に加工した製品があり、はみださずしっかり密着できます。
またアレルギー体質の患者さんでは、ゲルで皮膚が赤くなったりかぶれが起きることがあり、この点にも配慮した低アレルゲンのものも用意されています。
他にも電極を取り付けた状態でレントゲン撮影を実施しても透過して映らないものなどもあり、いちいち撮影の際に外す必要がありません。